エコリクコラム
2024.7.17
トピック
未経験からサステナビリティに関わるキャリアを目指すには?
「サステナビリティ関連の仕事に未経験から転職できますか?」
これは、エコリクのキャリア相談で最も多くいただく質問です。結論から申し上げますと、可能性は十分にあります。世界的に脱炭素化の動きが進んでいる中、その業務経験や知識を持つ人材は大幅に不足しています。ニュースでもたびたび、GX人材の不足が指摘されています。そのような状況なので、企業の人材採用にあたっては、経験のみならずポテンシャルや意欲を重視する傾向にあるのです。
未経験からサステナビリティやESG、GX(グリーントランスフォーメーション)に関連する仕事へのキャリアチェンジは早ければ早いほどチャンスが多いと言えます。なぜなら、現状は関連職の経験者が不足していて未経験者にも門戸が開かれていますが、その状況も変化していくためです。関連の求人が増えていくことは確実ですが、一方でこれから経験者が増えていくことに加え、大学や企業でも関連の教育やリスキリングが普及しつつあるため、近い将来、転職・就職にはサステナ関連の経験か知識保有が必須条件になるかもしれません。
早いうちの転職がチャンス、と言える理由は他にもあります。たとえば募集企業に複数の採用枠がある場合、未経験者枠から埋まりやすいため、後から応募した求職者は先に内定(入社)した方と比較されることになります。採用枠の後半になるにつれ、たとえ同じ未経験者であっても先に内定した方より内定のハードルが上がってしまう可能性が高いのです。
「転職時の年齢」の観点でも、早い(若い)ほどチャンスは広がっています。サステナ関連の仕事においては、若手の中途採用を積極的に行う企業が増えています。年齢を重ねると、結婚、マイホーム購入、介護などのライフイベントが増え、年収ダウンや転居、フルタイム勤務が困難になるなど、転職の際の条件が折り合いづらくなります。条件に融通がききやすい若いうちに転職を検討することが有利です。
以上の理由から、サステナ関連職へのキャリアチェンジは「時期も年齢も早いうちが吉」ですが、同様のキャリアを希望するライバルが既に多い領域のため、仕事や業界のイメージと自身のキャリアがリンクしていないと、せっかくのチャンスをものにすることができません。実際の選考にあたっては、これまでの経験や考えをもとに今後どうしていきたいのか、ストーリーを語れるようにしておきましょう。キャリア相談ではコンサルタントが一緒に考えますので、まだ考えがまとまっていない方もお気軽にご予約ください。
サステナビリティの仕事で何を叶えたいですか
サステナビリティや環境問題、社会課題に関心を持ったきっかけは何でしたか?学生時代の学びや、日常生活や仕事における体験から「社会課題解決に寄与する仕事をしたい」との想いを持った方が多い印象です。
そして、サステナビリティに関する仕事に就いた場合、何を叶えたいかも決まっていますか?気候変動対策や社会課題解決への貢献という軸もあると思いますが、たとえば「自分の努力が会社の利益になる一方で環境負荷を増やす仕事」や、「社会貢献性が高い事業を行う企業であっても、残業続きでワーク・ライフ・バランス(WLB)が保てない仕事」などでは、全方位での持続可能性は実現できません。できるなら「自己」「会社」「社会」それぞれの成長を同時に叶えられることが理想ではないでしょうか。エコリクのご支援にて転職をされる方々も、仕事内容の希望に加えて、企業研究や面接を経て知る企業の理念や社風、働き方に魅力を感じて企業選択をされています。
環境への寄与に加え、自分のことも大事にする働き方を希望される方は、エコリクの扱う求人「グリーンジョブ」を仕事探しの軸にしてみてはいかがでしょうか。グリーンジョブは、環境に良いだけではなく、働く人にとってやりがいがあり、安心して働くことができる仕事を表すものだからです。
グリーンジョブ(Green Jobs)とは
エコリクは正式名称「グリーンジョブのエコリク®」の名の通り、扱う求人すべてが「グリーンジョブ」です。
グリーンジョブとは『環境に対する影響を持続可能な水準まで減じる経済的に存立可能な雇用』のことです。環境に有益な商品・サービスの提供、また企業において環境に配慮した持続可能な生産プロセスに貢献できる仕事をあらわすものとして、国際労働機関(ILO)が2007年に公表しました。
加えて、「働きがいのある人間らしい仕事」であるディーセントワーク(Decent Work)の要件も満たしています。
つまり、単に環境に良い企業や仕事であれば何でも良いというのではなく、働く人にとってやりがいがあり、安心して働くことができるグリーンジョブをエコリクでは取り扱っています。
本サイト「グリーンジョブのエコリク®」を制作した2022年の段階ではグリーンジョブについて日本のWeb上にはほとんど情報が無かったため、先進的な海外の求人サイトや資料を参考に、取扱い求人のルール策定やサイト構成を考えました。サステナビリティ推進に関わる人材マッチングを通して日本のSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)/GX(グリーン・トランスフォーメーション)に貢献したいという想いで運営しています。
グリーンジョブ 13のカテゴリー
エコリクでは、今後の成長が期待されるグリーンジョブを13のカテゴリーに分類し、企業と人材のマッチングに取組んでいます。
01. 気候変動対策の推進
02. 企業のサステナビリティ経営
03. 環境・社会課題に関連する情報発信と教育
04. 環境汚染の防止
05. 持続可能な金融
06. 廃棄物をゼロにする循環型社会の実現
07. 持続可能な地域社会の実現
08. 水インフラの整備・改善と衛生問題の解決
09. 持続可能な建築物と都市への変革
10. 生物多様性の保全
11. 持続可能な農林水産業の推進
12. 再生可能エネルギーと電力貯蔵システム
13. 自然災害への備えとレジリエンス強化
市場が急速に拡大し、新たな雇用が生まれている成長産業であるグリーンジョブへの就業は、あなたのキャリアの可能性を広げるものになるでしょう。
サステナビリティへの仕事の関わり方
では実際にサステナビリティの仕事にどのような関わり方ができるでしょうか?ここでは、サステナビリティ推進や環境問題解決への関わり方が「直接的」か「間接的」か、大きく2種類に分けて説明をします。
直接的: その仕事に就くことで直接的に環境・サステナビリティに関わるものです。具体的な職種例としては、コンサルタント、エンジニア、調査・研究員などがあります。
間接的: 事業そのものが環境・サステナビリティに関わるビジネスに特化した企業における、あらゆる職種の仕事が該当します。たとえば営業・マーケティング、IT、総務・人事・経営企画など、いわば全ての職種に該当する可能性があります。
どのような規模の会社で働くかによっても、関わり方は大きく変わってきます。インパクトの大きな仕事がしたいとの理由で大企業を志望される求職者の方もいますが、仕事における環境・サステナへのインパクトの大きさは必ずしも企業規模に比例しません。たとえば、大企業で環境部門に配属されても、業務範囲が限定的で社会貢献の実感が湧きづらいケースもあれば、一方で、少人数の会社でも裁量を持って様々なステークホルダーに働きかけ、大きな影響を与えることができる仕事もあります。企業選びの際は視野を広く、未知の企業にも目を向けてみると、意外な出会いが見つかるかもしれません。
未経験者に求められる応募要件
求人によって応募要件の厳しさの度合いは様々で、必須事項が「サステナ領域への関心」のみの求人もあれば、英語力や特定の職務経験を必須とするものもあります。具体的にどんな要件が多いのか、参考までに、エコリクに掲載している「未経験・第二新卒歓迎」求人から主な要件を以下にまとめます。
業務経験: 不問の求人が多いですが、仕事内容や立場によっては環境・サステナに関わる分野の知見・経験、コンサル経験、プロマネ経験、新規事業の企画・運用に携わった経験を求める求人も散見されます。
英語能力: 英語力は不問の求人も多いですが、必須とする求人も珍しくありません。求められるレベルも、海外文献の読解レベルからビジネスレベルまで様々なので、英語力があればあるだけ可能性は広がります。
大学/専攻: 特段の要件は記載されないことが多いですが、4年制大学卒業以上や、中には環境学系や理系の学部卒を条件とする求人も一定数あります。
スタンス: 脱炭素社会の実現に貢献したい思い、チャレンジ精神、行動力、探求心や向上心、コミュニケーション能力が求められることが多いです。ポテンシャル採用の場合には、業務経験よりソフトスキルが重視されることもあるので、特に未経験の方はアピールしたいところです。
あくまで応募要件の傾向をまとめたものですが、いくつかはご自身にも心当たりがあるのではないでしょうか。たとえサステナビリティの実務経験が不足していてもチャンスは十分にあります。
サステナビリティ・環境問題の仕事に必要な資格
関連の仕事を目指すうえで何か資格取得や検定合格が必要か?との質問も多いですが、職種は様々なので、これというものはありません。「CSR検定」や「炭素会計アドバイザー」「サステナビリティ・オフィサー」などの文字を目にして気になった方もいるかもしれませんが、経理の求人における簿記2級のように、サステナ関連の資格が必須要件となる求人はほとんどありません。もちろん、資格の勉強は体系的な知識取得や業界用語の理解には役立ちますが、資格取得してから転職をするよりも早期にサステナビリティに関わる仕事に就いて実務経験を積む方が得策です。キャリアにおいて実務経験に勝るアピールはありません。
サステナビリティ関連職への転職成功事例
エコリクのご支援でキャリアチェンジを実現させた方の転職事例をご紹介します。
① 20代 キャリアを見直した際に、広報と営業コンサルの2職種の経験をどちらも活かしつつ、サステナビリティの専門性を身につけることを希望
→ CASE009 営業・広報の経験を活かして、サステナビリティコンサル兼広報担当へ
② 30代 企業や自治体のCSR・SDGsに関する業務のコーディネート等の仕事から、廃棄物処理やリサイクルの分野へ挑戦
→ CASE016 国際協力関連の公的機関からサーキュラーエコノミーに関わる民間企業へ
③ 20代 学生時代から関心のあったサステナ関連の仕事を志し、メーカーの営業から、コンサルティング会社における統合報告書の制作支援へ転身
→ CASE020 未経験から統合報告書の制作担当へキャリアチェンジ
サステナ関連職を目指す方法
サステナビリティに関わる自身のキャリアの可能性を探ってみたいと思ったら、まず在職中の方は現職で関わる方法がないか探してみることをお勧めします。関連の部署があれば社内異動を試みる、既存のポジションが無ければ部署やプロジェクトの立ち上げに挑戦する手もあります。ただし、社内の理解が得られない等の場合は、転職を検討することになります。
転職活動において多くの方は、転職サイト(求人サイト)や転職エージェントへ登録をします。無数のサービスがありますが、大きく2種類に分けると、自身で求人を探して応募する「転職サイト」と、カウンセリングから求人提案・選考対策までサポートがある「転職エージェント」があります。そのどちらかを選ぶ、もしくは複数登録をして使い分けることになります。
エコリクはその両機能を兼ね備えているので、サステナビリティに関わる仕事探し、相談、選考対策を一気通貫でサポートいたします。
また、転職するか未定という方の場合でも、今からできることがあります。関連するニュース記事のチェックや、ウェビナー・イベント参加による情報収集です。手軽な方法の一例として、指定のキーワードに関連する最新のウェブやニュースの情報をメールで受信できる「Googleアラート」というサービスがあります。また、エコリクに登録してメルマガ受信設定をONにすると、週1の求人情報メールが届くので、そちらに目を通すだけでも、サステナ関連求人のトレンドをつかむことができます。
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エコリクで、サステナビリティのキャリアへ1歩を踏み出しませんか
キャリアチェンジの転職は、自分の経験や特性を異業種や異職種へ活かすことになるので、自力の求人検索だけでは最適な仕事を見つけづらいのが実情です。やはりキャリアのプロに相談するのが効率よく、本来ならマッチする求人に出会えないなどの機会損失も防げます。たとえば、自己応募で1社の求人にエントリーした場合は、それ以上の間口は広がりませんが、エコリクのいずれかの求人への応募やキャリア相談をしていただくと、非公開求人500件以上の中から、あなたにマッチする求人を複数ご紹介できる可能性があります。また求人企業とのネットワークがあるからこそ、ポジションサーチによるご推薦も可能です。ポジションサーチとは、求職者の方のご経歴に基づいて企業の潜在的な求人ニーズを調べる、時にはポジション創出にもつながるマッチング手法です。
とはいえ、転職エージェントの利用に抵抗がある方もいるかと思います。面談でお話しした求職者の中には、別のエージェントで「専門的な仕事の経験を理解してもらえなかった」「希望とは違う求人提案ばかり受けた」「50社ほどの大量の求人を紹介された」といった経験をされている方が少なくないためです。
その点、エコリクの面談では、サステナビリティ領域のキャリアを熟知したプロの「マッチングディレクター(MD)」が、求職者の方の履歴書や職務経歴書の背景にある「想い」までしっかり”聴く”ことを大切にしています。また、エコリクを運営する株式会社グレイスは、環境領域の人材マッチング一筋で30年の歴史があります。環境サステナビリティ領域の業界や企業について深い理解を持っており、求人企業とのネットワークや関係性も強固です。求人票上だけではわからない、企業の社風や、そこで活躍する人材の特徴まで熟知しています。そのうえで、求職者の方に本当にマッチすると考えられる求人を選定してご提案するため、無理な提案はしませんし、総合的な判断で「今は現職に留まる」ことをご提案するケースもあります。
もしキャリア相談でどのようなマッチングディレクターと話すのかと心配な方は、担当のプロフィールの閲覧や指名のうえでの相談申込も可能です。そしてどの担当と面談いただいたとしても、伺った経歴や想いをマッチングディレクター全員で共有し、全ての求人の中からマッチする求人を検索・提案いたします。
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まずはマッチングディレクターと話してキャリアの可能性を広げてみませんか?