ネイチャー・ポジティブ と グリーンジョブ (4)- 「ネイチャー・ポジティブ」が変える業界の壁 - | グリーンジョブのエコリク

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2023.3.30

トピック

ネイチャー・ポジティブ と グリーンジョブ (4)
– 「ネイチャー・ポジティブ」が変える業界の壁 –

「ネイチャー・ポジティブ」が変える業界の壁 と グリーンジョブ

その視点で「ネイチャー・ポジティブ」を捉えてみると、特に原材料調達の側面では、限られた自然や土地について、持続可能な利用をしていることを積極的に主張する様々な業種のグローバルカンパニーによる「自然資本」をめぐる収奪の競争が激化し始めています。 例えば、上述の「パームオイル」を産出する東南アジア地域では、その土地でタイヤの原料としての「天然ゴム」を生産したい自動車業界やタイヤ業界、「熱帯林の木材」を生産したい建築業界など、これまで市場では競合しなかった業界の間で、土地の確保のための、競合が生まれつつあります。

   

ネイチャー・ポジティブとSDGs

このような状況の中では、自分の就労先の企業、就職したい企業、における現在の中心的な商品・サービスについての知識やスキルだけでは、将来にわたる企業の存続を支えるサステナビリティ人材としての役割は果たしきれないかもしれません。

ただ、逆に、現在の商品・サービスについての知識やスキルが十分でなくても、企業の枠の外側にある空気の変化や社会課題を気づいたり、幅広いネットワークを通じて、その動きを感じ取って自社に反映したりする提案ができれば、サステナビリティ人材としての活動フィールドは大きく広がっていきます。

前3回までに掲載した文脈を理解することで、新たな規範を自社に導入する場合のポイントがわかり、それによって、組織内でのサステナビリティ人材としてのプレゼンスを向上させることが出来ます。

著者プロフィール

佐々木 正顕(ささき まさあき)

佐々木 正顕(ささき まさあき)

一般社団法人サステイナビリティ人材開発機構 代表理事

関西大学 法学部卒 
大手ハウスメーカー入社後、経済団体主任研究員への出向等を経て、最終的に ESG経営推進本部 環境推進部において、持続可能性を反映した環境経営の施策立案や開示、社内浸透を推進後、現職。樹木医。

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