エコリクコラム

2025.5.12
インタビュー
EARTHSTORYが拓く、カーボンニュートラルの未来。世界初の「制度オーナー」として、脱炭素社会のインフラを創る。|株式会社Linkhola
世界が直面する気候変動問題。その解決に不可欠なカーボンクレジット市場に、革新的なプラットフォームが登場しました。
株式会社Linkholaが提供する「EARTHSTORY」は、国内初、そして世界でも類を見ないボランタリークレジット (*1) の創出から発行、取引までを行うことができるワンストップサービスです 。単なるコンサルティングではなく、自ら制度インフラを構築・提供する「カーボンインフラメーカー」 として、脱炭素社会の実現を加速させる同社の挑戦とは。代表取締役の野村恭子氏に、事業への想いと求める人物像について伺いました。
*1: ボランタリークレジット:再生可能エネルギー導入や森林保全など、CO2排出削減・吸収への貢献量を、国際的な基準や民間独自の基準に基づき認証し、取引可能な形にしたもの。企業などが自主的なカーボンオフセット(埋め合わせ)などに活用する。
Linkhola様の特徴、他社にはない魅力について教えてください。
私たちの最大の特徴は、自らがカーボンクレジット制度の企画・設計から運用、そしてクレジットの審査・発行までを行う「制度オーナー」であり、取引プラットフォームまで提供する、いわば「カーボンインフラメーカー」 であることです 。単なるカーボンクレジット創出のコンサルティング代行ではありません。クレジット創出から活用までをWebシステム上で一気通貫で支援するこのモデルは、国内はもちろん世界でも他に類を見ません。
もう一つの強みは、チームの専門性です。気候変動分野で20年間、制度設計から排出権取引、認証審査まで幅広く携わってきた私をはじめ、東京大学や九州大学の教授陣 など、カーボンクレジットや環境分野における国内外のトップクラスの専門家がアドバイザーや制度運営委員として参画しています 。私たちは『すべての人と企業で一緒にカーボンニュートラル社会をつくる』というビジョンの実現に向け、それぞれの知見を結集し、本気で脱炭素社会の基盤づくりに取り組んでいます。

今回の求人の背景について、カーボンクレジット市場の現状と合わせて教えていただけますか?
世界的に「2050年カーボンニュートラル」達成に向けた動きが加速しており 、企業は自社のCO2排出削減努力に加え、削減しきれない分をカーボンクレジットでオフセットする必要性が高まっています 。特に、民間主導のボランタリークレジット市場は、今後世界で100兆円規模に成長するとの予測 もあるほど、急速に拡大しています。
しかし、その一方で、クレジットの供給量が伸長する需要に対して圧倒的に不足しているという大きな課題があります 。例えば、日本の代表的なJ-クレジット制度は、官主導で信頼性は高いものの、手続きが複雑でアナログな部分も多く、クレジット発行までに平均2年もかかってしまうのが現状です 。これでは、急増する企業の需要に応えることができません。
私たちの「EARTHSTORY」は、まさにこの課題を解決するために生まれました。独自のプラットフォームシステムと専門的な知見、AI技術などを活用することで、クレジット申請から発行までの期間を最短3ヶ月に短縮することに成功しました 。既存のJ-クレジット制度と比較すると、そのスピード感の違いがお分かりいただけるかと思います(下図参照)。
さらに、これまで光が当たりにくかった多様な環境価値(例えば、畜産のメタン・N2O削減 や、塗料による省エネ効果、リサイクルなど)もクレジット化する仕組みを構築し、供給量を増やすことに注力しています。市場のボトルネックを解消し、多様なクレジットを大量に、かつスピーディーに創出すること。これが、社会から求められている私たちの役割であり、今回の人材募集の背景にもなっています。

なるほど、社会的な意義が非常に大きい事業ですね。今回募集されている事業開発職の醍醐味は、どのような点にあると思われますか?
一言でいえば、「まだ誰も見たことのない市場を、自らの手で創り上げていく面白さ」です。ボランタリークレジット市場は世界的に見てもまだ黎明期。確立された”正解”はありません。だからこそ、制度の企画・設計、新たなクレジット創出プロジェクトの発掘・組成、国内外の企業とのアライアンス構築、プラットフォームの改善提案など、事業の根幹を成すあらゆるプロセスに、ゼロから関わることができます 。
私たちは少数精鋭のスタートアップであり、年齢・性別や役職に関係なく、誰もが主体的に意見を出し合い、事業を推進していくフラットな組織文化です。大企業のような縦割りや決まりきった業務はなく、大きな裁量を持ってスピーディーに仕事を進められます。日々変化する市場の最前線で、常に新しい知見に触れ、自らをアップデートし続けられる刺激的な環境です。
実際に、私たちは世界初となる遮熱塗料のカーボンクレジット化や、JA鹿児島県経済連様と連携した牛・豚・鶏3つの畜産分野での同時クレジット化 など、前例のない挑戦を次々と実現しています。こうしたパイオニア的な取り組みに魅力を感じ、困難な状況でも粘り強く道を切り拓いていくことに情熱を燃やせる方にとって、これ以上ないほどエキサイティングな経験ができると確信しています。
非常に魅力的ですね。では、入社後のキャリアパスとしては、どのような可能性が考えられますか?
まずは事業開発のコアメンバーとして、クレジット創出プロジェクトの推進や、パートナー企業との関係構築、プラットフォームを活用したマッチング支援などを幅広く担当していただきます。その中で、ご自身の強みや関心に応じて、例えば「森林・生物多様性」「再生可能エネルギー」「農業・食品ロス」「テクノロジー活用」といった特定の専門領域を深掘りし、将来的にはその分野のリーダーとして事業を牽引していただくことを期待しています。
私たちのビジョンは、国内市場に留まるものではありません。将来的には、アジア全体、そして世界へと展開し、「環境価値の創出から取引・活用までワンストップで支える世界的プラットフォーム」 を目指しています 。そのため、事業の成長フェーズに合わせて、海外拠点の立ち上げやグローバルな事業開発、新規事業の責任者など、チャレンジングな役割を担っていただくチャンスも豊富にあります。IPOも具体的な目標として見据えており 、会社の成長と個人の成長がダイレクトにリンクする、刺激的なステージです。
求めるのは、指示待ちではなく、自ら課題を見つけ、解決策を考え、周囲を巻き込みながら実行に移せる当事者意識の高い方。そして、未知の領域にも臆することなく飛び込み、学び続けられる好奇心と柔軟性を持った方です。何よりも、「すべての人と企業で一緒にカーボンニュートラル社会をつくる」 という私たちのビジョンに心から共感し、この大きな挑戦を共に楽しんでいただける仲間を求めています。
締め: 株式会社Linkholaは、カーボンクレジットという未開拓の巨大市場で、まさに世界を変える可能性を秘めた挑戦をしています。地球の未来に貢献する最先端の環境ビジネスに、事業のコアメンバーとして参画しませんか? 自らの手で新しい市場を創り、持続可能な社会を実現する「ものがたり」を、私たちと一緒に紡いでいきたい。そんな熱い想いを持った方からのご応募を、心よりお待ちしています。