環境省五十年史とサステナ人材の変遷 | グリーンジョブのエコリク

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2025.12.4

トピック

環境省五十年史とサステナ人材の変遷

やや古い資料ではありますが、環境省は「環境省五十年史」(令和3年12月発行、補遺版 令和5年7月))(※1)を公開しています。
1960年代の公害防止行政を出発点とした日本の環境政策は、2050年カーボンニュートラルを目指す現在まで、時代とともに大きく進化してきました。その変遷とともに、求められる“サステナ人材”の姿も変化しています。

弊社は、先駆けて「環境に特化した人材サービス」を開始し、今日まで事業を展開してきました。ここでは、環境行政の歩みとサステナ人材の変遷について振り返ります。

図1 環境白書で振り返る五十年
出所)環境省「環境省五十年史」資料 環境白書で振り返る五十年(令和3年12月発行、補遺版 令和5年7月)(※2

環境行政の変遷

図2は、環境白書に登場する環境関連用語の出現頻度の推移を示したものです。

公害関連用語の減少

水俣病やイタイイタイ病を象徴とする公害、ばい煙による大気汚染などに関する用語は、各種対策の実施や環境基準の整備によって、2000年以降大幅に減少しています。

自然環境・生態系関連の継続的な関心

1970年代の環境基準制定を経て環境庁から環境省へと組織が発展する中、生態系や自然環境の保全に関する用語は多少減少しつつも、現在でも一定の頻度で登場しています。調査・観測の継続に加え、新たな化学物質問題の顕在化なども背景にあります。

地球規模の課題の台頭

近年は、生物多様性、気候変動、持続可能性といった用語が増加しています。環境課題が地球規模へと広がり、国際社会と連動するテーマが中心になりつつあることを示しています。

2010年代以降の急増ワード

東日本大震災に伴う震災廃棄物、SDGs、脱炭素、地域循環共生圏など、より長期的かつグローバルな視点が必要な用語が急増しています。 また、ESG・サステナビリティ情報開示の義務化など、経済社会全体で環境対応が不可欠となり、企業にも高度な対応が求められています。

図2 環境関連用語の出現頻度の推移
出所)環境省「環境省五十年史」資料 環境白書で振り返る五十年(令和3年12月発行、補遺版 令和5年7月)(※2

求められるサステナ人材の変化

図3は、弊社が推奨するグリーンジョブ13カテゴリーを示しています。

1970〜90年代:環境保全対策・インフラ整備中心の時代

この時期は公害対策が主流であり、環境測定や調査などの化学系・生物系の技術者、解析・設計を担う理系人材が中心でした。

循環型社会・SDGs時代:文理横断の人材へ

循環型社会の構築やSDGs達成を目指すようになると、単一領域ではなく、気候や生態学の知識に加えて法律・経済・社会制度まで理解した、文理を問わない幅広い人材が求められるようになりました。

DX・ESG投資時代:データ活用と創造力が鍵

現在はDX推進やESG投資の拡大により、データ可視化、AIの基礎理解などのデータ活用能力、未来を構想する創造性が不可欠となっています。

図3 グリーンジョブ13カテゴリー

これから求められる人材像

必要とされるスキルは大学教育だけで身につくものではなく、実務経験を通じて成長する部分も大きいです。 そのため、経験がなくても潜在力の高い人材への期待もこれまで以上に高まっています。

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執筆者

エコリク運営事務局

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