地球も未来も守る!グリーンジョブで持続可能な社会を牽引しよう | グリーンジョブのエコリク

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地球も未来も守る!グリーンジョブで持続可能な社会を牽引しよう|グリーンジョブのエコリク コラム

2025.4.14

トピック

地球も未来も守る!グリーンジョブで持続可能な社会を牽引しよう

米エネルギー省が発表した年次報告書(USEER)によると、エネルギー関連の雇用は25万人増加し、そのうち56%がクリーンエネルギー関連の仕事であることが明らかになりました。この結果は、世界的にグリーンジョブが急速に拡大していることを示しています。地球温暖化対策や持続可能な社会への転換が求められる中、グリーンジョブは今後ますます重要な役割を担っていきます。(※1

グリーンジョブとは

グリーンジョブとは、国際労働機関(ILO)が2007年に提唱した概念で、「環境への負荷を持続可能な水準まで低減させながら、事業として採算がとれる仕事」を指します。具体的には、再生可能エネルギー、省エネルギー、廃棄物管理、持続可能な農業など、環境保全に貢献する仕事全般を指します。

グリーンジョブの実態調査

2021年にNIRA総研と大久保敏弘研究室が、日本人就業者10,348人に対して実施したグリーンジョブの実態調査では就業者の31%が何らかのグリーンジョブを行っていることがわかりました。

その内容は、環境関連の法令の順守・教育・訓練が86%、リサイクル・温室効果ガス削減・公害の削減が68%、エネルギー効率の向上が55%、天然資源の保護が50%、再生可能資源からのエネルギー生成が46%と続きます。
グリーンジョブをしていると答えた人は、これらのうち複数の項目にわたって従事している人もいました。
環境関連の法令の順守・教育・訓練やリサイクル・温室効果ガス削減・公害の削減に従事する割合が高いことから、リサイクルなどの循環環境型社会や厳しい環境対策に対応しようという意識が日本社会全体に浸透していることがうかがえました。

グリーンジョブの割合と賃金の関係を職業別にまとめた図でわかるようにグリーンジョブの割合が高い方が収入も高くなる傾向があります。

図1 職業別にみたグリーンジョブの割合と年収(2020年)の関係
出所)NIRA総合研究開発機構「脱炭素社会実現に向けたグリーンジョブの推進 就業者実態調査から見る現状と課題」(※2

グリーンジョブに求められるスキルについて

グリーンジョブの急速な拡大に伴い、企業や個人は、環境問題に対応するための新たなスキルを習得する必要があります。その鍵となるのが、「グリーン・リスキリング」です。

グリーン・リスキリングとは?

グリーン・リスキリングとは、既存のスキルに環境に関する知識やスキルを掛け合わせ、グリーンジョブに必要な能力を身につけることです。具体的には、以下のような取り組みが挙げられます。

環境問題に関する知識の習得:

  • 地球温暖化、気候変動、資源枯渇、生物多様性などの基礎知識
  • 各産業における環境負荷の現状と課題
  • 環境関連法規制や政策の動向

専門的なスキル・技術の習得:

  • 再生可能エネルギー技術(太陽光発電、風力発電など)
  • 省エネルギー技術(省エネ建築、スマートグリッドなど)
  • 廃棄物処理・リサイクル技術
  • ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する知識
  • サステナビリティに関するコンサルティングスキル

デジタル技術の活用:

  • 環境データの収集・分析
  • AIやIoTを活用した環境管理システム
  • オンライン学習プラットフォームの活用

なぜグリーン・リスキリングが必要なのか?

グリーンジョブ市場の拡大:

  • 再生可能エネルギー、省エネルギー、ESGなどの分野で新たな雇用が創出されています。
  • 既存の仕事も、環境への配慮が求められるようになり、スキルのアップデートが必要です。

企業のサステナビリティ戦略の推進:

  • 企業は、脱炭素化やESG経営を推進するため、従業員のスキルアップが必要です。
  • グリーン・リスキリングは、企業の競争力強化にも繋がります。

個人のキャリアアップ:

  • グリーンジョブは、将来性の高い分野であり、新たなキャリアの選択肢となります。
  • グリーン・リスキリングは、個人の市場価値を高め、キャリアアップに繋がります。

グリーン・リスキリングの具体的な方法

オンライン学習プラットフォーム:

  • Coursera、Udemy、edXなどのプラットフォームで、環境問題やサステナビリティに関するコースを受講できます。

専門機関の研修:

  • 環境省、地方自治体、大学などが提供する研修プログラムに参加できます。

企業内研修:

  • 企業が従業員向けに、環境問題やESGに関する研修を実施します。

資格取得:

  • 環境計量士、環境アセスメント士、サステナビリティ・スペシャリストなど。

グリーン・リスキリングの成功事例

エネルギー業界:

  • 石油・ガス業界の従業員が、再生可能エネルギー技術を習得し、太陽光発電や風力発電の分野で活躍しています。

建設業界:

  • 建設会社の従業員が、省エネ建築やスマートシティに関する知識を習得し、持続可能な建築プロジェクトに貢献しています。

金融業界:

  • 金融機関の従業員が、ESG投資に関する知識を習得し、企業のサステナビリティ評価やESG投資商品の開発に携わっています。

グリーン・リスキリングは、個人と企業の双方にとって、持続可能な未来を築くための重要な鍵となります。

株式会社グレイスが掲げるグリーンジョブ13のカテゴリーについて

エコリクを運営する株式会社グレイスでは、グリーンジョブを以下の13のカテゴリーに分類しています。

  1. 気候変動対策の推進
  2. 企業のサステナビリティ経営
  3. 環境・社会課題に関連する情報発信と教育
  4. 環境汚染の防止
  5. 持続可能な金融
  6. 廃棄物をゼロにする循環型社会の実現
  7. 持続可能な地域社会の実現
  8. 水インフラの整備・改善と衛生問題の解決
  9. 持続可能な建築物と都市への変革
  10. 生物多様性の保全
  11. 持続可能な農林水産業の推進
  12. 再生可能エネルギーと電力貯蔵システム
  13. 自然災害への備えとレジリエンス強化
図2 グリーンジョブ 13のカテゴリー

これらのカテゴリーは、グリーンジョブの多様性を網羅しており、求職者は自身の興味やスキルに合った仕事を見つけやすくなっています。

今後のグリーンジョブの可能性

グリーンジョブ市場は、今後ますます拡大することが予想されます。地球温暖化対策の強化、企業のサステナビリティ意識の高まりなどが、その背景にあります。グリーンジョブは、地球環境を守るだけでなく、新たな雇用創出や経済成長にも貢献する可能性を秘めています。私たち一人ひとりがグリーンジョブに関心を持ち、持続可能な社会の実現に向けて、自身の経験やスキルがどのようにグリーンジョブに活かすことが出来るのか考えてみるのもよいと思います。

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執筆者

神戸 修

神戸 修(こうべ おさむ)

株式会社グレイス ゼネラルマネージャー

大阪学院大学 流通科学部流通科学科卒 学生時代より、就活・キャリア支援のサークルを立ち上げ人材ビジネス会社、給食会社にて法人営業、採用、広報業務に従事 アニュアルレポート、統合報告書の作成 東日本大震災等では現地の医療関連従事者の業務サポートを手がける

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