コラム

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環境を軸に未来世代に対して 明るい社会を作っていきたい

2018.8.23

インタビュー

中作 憲展 氏・内藤みゆき 氏 | 環境を軸に未来世代に対して明るい社会を作っていきたい

CO2削減を中心とした環境コンサルティング業務などで発展を続けている「株式会社ブライトイノベーション」。
代表取締役の中作様、コンサルタントの内藤様に仕事内容、やりがいなどをお話しいただきました。

これまでのご経歴をお聞かせください。

◇中作

機械メーカーを経て、監査法人トーマツの環境・CSRコンサルティング部門にて環境経営及び新規事業コンサルティング業務等に従事した後に、リサイクル会社の執行役員として経営に参画したのち、ファウンダーである荻巣とともに株式会社ブライトイノベーションを設立しました。

◇内藤

私はサンフランシスコの大学にて環境学を専攻し、帰国後に国内の大学院でも環境学を専攻していたので、将来的には環境の仕事をしたいとずっと考えていました。環境の仕事は本当に幅広いので、インターンや、NGOでボランティアを通じて、企業の環境への取り組みを支援する仕事に就きたいと思うようになりました。
学生時代の就職活動では環境の仕事を探していたのですが、ITのERP基幹システムという、企業の様々なリソースを一元管理して効率的に使うというコンセプトが面白いと思い、前職はITコンサルタントをしていました。

販売業務、購買業務を中心にシステムの構想策定から運用まで一通りの経験を積めたのですが、やはりもっと直接環境の仕事をやりたい!という思いでブライトイノベーションに転職しました。

事業内容についてお聞かせください。

◇中作

当社は、環境コンサルティング会社で、特にCO2削減を中心としたコンサルティングをおこなっています。CDP(気候変動)のスコアリングパートナーで蓄積されるノウハウを活用して、CDPの評価を上げたいという企業ニーズにお応えするCDP評価向上コンサルティングなどを行っています。
CDPの評価を上げるには、多岐にわたり実施しなければならない事があり、SBT(Science Based Taget)の設定やCO2削減目標の設定、インターナル・カーボンプライシングなどがあります。
CO2を削減しようとする企業が、内部でCO2の排出に対しCO2 1トン当たりの排出コストを設定し管理する事で、再エネとかCO2削減のための設備投資を促進させようとする仕組みが内部炭素価格付けと言うものですが、そのようなコンサルティングも行っています。
また、素材製品のCO2吸収について、その吸収量の算定方法を検討し、最も妥当性のある算定方法を策定するなどの支援もおこなっており、CO2を削減していくための戦略から各企業の具体的なCO2削減プログラムまでの一連のコンサルティングを行っています。内藤さんはまさにそのようなコンサルティングを複数担当してくれています。

ブライトイノベーションのコンセプトは、コンサルティング&ソリューションです。コンサルティングにおいてCO2削減戦略を策定すると、次は「実際にCO2を下げたい」という話になるので、それをソリューションとしてサービス提供しています。CO2削減プランに沿って、グリーン電力に変更していきたいという場合は、パートナー企業と連携しながらCO2ゼロ電力や、工場への自家消費型PV(太陽光発電)設置などの提案も行っています。
コンサルティングとソリューションを同時に行うことでコンサルティングにおける知見が増し、ソリューションにおいては、切り口の違う提案ができるようになり相乗効果が発揮されます。コンサルティング事業を拡大しつつソリューションサービスも同時に伸ばしていきたいというのがブライトイノベーションの考え方ですね。

エンビプロ・ホールディングスのグループになっていますが、グループについてお聞きしたいのですが。

◇中作

一部上場のエンビプロ・ホールディングスの子会社になります。51%以上の株をエンビプロ・ホールディングスが持っています。私が元々エンビプロ・ホールディングスの佐野社長と知り合いだったのがグループの一員になっているきっかけです。
ベンチャーですけれど、福利厚生などは親会社と一緒にやっていますので、そこは現従業員や、これから入社していただく方にも安心してもらえるところではないでしょうか。

◇内藤

そうですね。福利厚生について特に心配はしていません。(笑)

◇中作

グループはリサイクルを中心とした会社で、我々はCO2削減のコンサルティングですので、切っても切れないというか、いろいろな側面で融合します。
今年7月にエンビプロ・ホールディングスがRE100(Renewable Energy 100%)を宣言したのですけれど、このロンドンの事務局とのやり取りは主に内藤さんが担当しました。グループ全体で宣言するので、事前調査や資料作成、事務局との連絡はブライトイノベーションが担当するというように、グループ内においても一定の役割があると思います。このように自然な形で連携しながら事業を拡大しております。

グループ外のお仕事の件数は、グループのお仕事よりも多いですか?

◇中作

圧倒的にグループ外の仕事が多いですね。基本は殆どが外の仕事です。
ただ、先ほどもRE100の話が出ましたが、ブライトイノベーションは企業規模が小さいので、単独でRE100の宣言はできません。しかし、グループ全体でRE100を宣言する事によってRE100の宣言企業であることと、CDPのスコアリングパートナーであることを同時に名乗れるようになりました。
相互の特徴を活かしながら連携して相乗効果を発揮させるよう協力して事業を行っております。

具体的な業務内容をおかせください

◇内藤

私が関わった業務についてお話しすると、時期的にCDPのコンサルティング案件が中心となっています。案件の主な流れとしては、CDP回答企業のクライアントに対して、新年度の設問の解説を行い、クライアントが作成した回答について意見交換を重ねる形で進めています。年々設問内容も深く幅広くなっていて、特に2018年の一部設問は、過去に回答している担当者でも難しいという感想もあり・・・そういった設問の趣旨をご説明し、意見交換を通じて、回答を作成するお手伝いをしています。
CDPに回答する中で、企業の持つ課題が浮き彫りになることがあります。インターナル・カーボンプライシングやSBT申請の検討など、社内で検討を始めるクライアントもいらっしゃいます。またその際に、具体的な排出削減施策策定のご支援をさせていただくこともあります。

どんな時にやりがいを感じますか

◇内藤

クライアントとの意見交換や事例調査・報告をさせていただきながら、クライアントが実際に社内で環境対応、検討を推進されている姿を見ると、一助になれたかなと思います。この意見交換に向けた事前準備、特に調査対象が幅広い場合はかなり時間がかかる時もあります。この準備を踏まえた意見交換を通じて、クライアントに「これなら回答できそうです」と仰っていただけた時などやりがいを感じます。
またやりがいとは少々異なりますが、RE100加盟の際には運営主体のClimate Groupとの細かいやり取りや調整を行いました。その他、海外の環境情報開示機関にも必要に応じて確認を行うなど、国内外で様々な取り組みを行うネットワークに触れることができることにも、おもしろさを感じます。

どういった方を採用したいですか、また、一緒に働きたい方の人物像

◇中作

ライトイノベーションという社名は「世の中を少しでも明るくしたい」と思って命名しました。なので、環境を軸に少しでも未来世代に対して明るい社会を作っていきたいなと、何となく漠然とでも良いのですけど、そういう風に思っている人と一緒に仕事したいなといつも話しています。その辺のマインドが無くて金儲けだけでは、この仕事はちょっと務まらないのではないかと思っていまして、そこは大切にしています。社名の通りなのですけれど、そこを共感してくれる方と一緒に仲間として働きたいと思っています。
あとは、一部上場のグループ会社であるので、内部統制とかガバナンスも求められます。上場会社に求められる内部の仕事をやりつつ、且つ、新しく仕事やサービスを作っていかなくてはいけない、となると普通のベンチャーと違って、やはり大変なのは事実です。

ただ、事業は非常に順調に推移していて、お客様に一度コンサルティングサービスを提供したらリピートで仕事を頂けるケースが非常に多くなってきています。当に、この結果こそが顧客満足の証だと認識しております。
このように、決まった仕事があり一定の役割だけをやっていればいいという形で仕事をする会社ではないので、自らが考えて、自らが責任をもって行動し、自らの能力でアウトプットを出していく覚悟のある人と仕事をしたいなというか、そういう人じゃないとちょっと務まらないんじゃないかなと思っています。
仕事のやり方としては、主体的に動ける方が向いていると思っています。でもかなり丁寧に仕事は説明していますので興味があって、やる気のある方なら大きく成長できるチャンスがあるのではないかと思っています。

◇内藤

そうですね、入社して案件の種類が多いことに驚いたのですが、理解度などを踏まえて直ぐにいろんな業務を担当できるので、そういう点でもいい環境だと思います。
具体的には、案件や内容について丁寧な説明を受けたうえで担当し、その後質問・レビューも適宜受けることができているので、そのあたりのバランスもいいと思います。

内藤さんから見てどういう方にお勧めできる会社だと思いますか?

◇内藤

私は前職で外資系企業や大手企業で働いていたのですが、そういった企業とはまた違って、自由で、経営層との距離が非常に近いというか、風通しがよく、何かあれば直ぐに話せるという雰囲気があります。会社の方針や、また業務についても経験・知見が深い上司に直ぐ聞くことができます。社内の意思決定や手続きは速く柔軟さもあり、やりたいことがあればアピールできる環境です。
業務では、様々な案件を担当することができます。環境経営とかコンサルティングの経験を既にお持ちで活かしたいという方、また経験を早く積みたいという方には、個人的にすごく良い環境だと思います。ここは弊社をアピールしたい点でもあります。

コンサルティングの経験を既にお持ちで活かしたいという方、また経験を早く積みたいという方には、個人的にすごく良い環境だと思います。

環境ビジネスを目指す求職者に向けたアドバイスをお願いします。

◇中作

環境の仕事に興味のある人、自分でその仕事がやりたいなという人、環境コンサルやりたいなと思う人にとっては、うってつけの仕事環境です。また、世の中の流れを先取りしたある意味最先端の仕事だと思っています。CO2削減コンサルティングを軸とした仕事と言うのは、これからの時代の潮流にマッチした仕事です。今でもそうですが、仕事の幅がどんどん広がっていますので、やりたいと思えば、仕事はどんどん広げられますし、チャンスもあるというのがこの会社の特徴です。そういった意味では、この会社に期待して頂いてもいいかなと思います。

◇内藤

実際に、最先端の取り組みに触れることができるという実感があります。クライアントあっての案件ですが、国内では事例が少ない分野の取り組みについては、海外企業の最先端の事例を中心に調査をおこなっています。
また異業種から環境ビジネスに転職したい方に向けて、私の個人的な経験談となりますが、環境分野で自分がどのような仕事をしたいか明確にしつつ、転職の機会は定期的に探し続けてほしいと思います。前職の経験が生きる場面もきっとあるので目の前の業務に取り組みつつも、環境ビジネスに興味があるのであればぜひ飛び込んでほしいです。

内藤さんは留学されていましたが、それが今のお仕事に役立っていることってありますか?エコリクには結構海外留学されて転職を希望している方が多いので、そういう方にアドバイスして頂けると助かります。

◇内藤

CDPの公式文書は基本的に英語なので、スコアリングの細かい条件を確認する際など、普段から英語文献はよく読んでいます。事例調査でも海外文献が中心となることが多いので、大量の英語に触れていた経験は役立っています。
英語でのコミュニケーションの面では、海外の情報開示制度の事務局などにメールや電話で直接問い合わせることもあります。欧米の先進事例調査の際など、各種セミナーのスピーカーが外国の方ということもあります。質疑応答時のコミュニケーションや距離感、また限られた時間の中でスムーズな意思疎通が必要な際など、留学時の経験が活かせるかと思います。

貴重なお話をいただきありがとうございました。

プロフィール

中作 憲展(なかさく のりひろ)・内藤みゆき(ないとう みゆき)

中作 憲展(なかさく のりひろ)

代表取締役社長

機械メーカーを経て、監査法人トーマツ(Deloitte)の環境・CSRコンサルティング部門にて環境経営及び新規事業コンサルティング業務等に従事した後、リサイクル会社の執行役員として経営に参画したのち、ファウンダーである荻巣とともに株式会社ブライトイノベーションを設立


内藤みゆき(ないとう みゆき)

コンサルタント

アメリカの大学・日本国内の大学院で環境学を専攻。 外資系企業でITコンサルタントとして従事したのち、2017年より学生時代からの希望であった環境コンサルタントとして従事

株式会社ブライトイノベーション

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