変革の波に乗る!スタートアップが拓く未来~エコシステム形成と社会課題解決への挑戦~ | グリーンジョブのエコリク

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変革の波に乗る!スタートアップが拓く未来~エコシステム形成と社会課題解決への挑戦~|グリーンジョブのエコリク コラム

2025.4.25

トピック

変革の波に乗る!スタートアップが拓く未来~エコシステム形成と社会課題解決への挑戦~

近年、日本政府は「スタートアップ育成5か年計画」を打ち出し、スタートアップ支援を国家戦略として強力に推進しています。これは、社会課題の解決と経済成長のエンジンとして、スタートアップの革新的な力に大きな期待を寄せていることを示しています。

スタートアップとは

スタートアップとは、一般的に、革新的なビジネスモデルや技術によって、短期間で急成長を目指す企業のことです。既存の枠組みにとらわれず、新しい価値創造に果敢に挑戦する存在として、経済のダイナミズムを生み出す重要な役割を担っています。

スタートアップにおける3つの特徴

スタートアップには、主に以下の3つの特徴が見られます。

  • 革新性: 既存の製品やサービスを改良するだけでなく、全く新しい発想で市場を創造する。
  • 成長性: 短期間での急成長を目指し、市場シェアの拡大やIPO(新規株式公開)などを視野に入れる。
  • リスク: 成功の不確実性が高く、資金調達や人材確保など、様々なリスクに直面する。

「スタートアップ育成5か年計画」の中身とは

2022年11月28日に決定された「スタートアップ育成5か年計画」は、日本にスタートアップを生み育てるエコシステムを創出し、第二の創業ブームを実現するための国家戦略です。

この計画は、以下の3つの柱を中心に、スタートアップの創出から成長、そしてEXIT(投資回収)までを包括的に支援するものです。

①人材・ネットワークの構築:

  • 起業家精神を持つ人材の育成
  • 国内外の起業家、投資家、大企業などをつなぐネットワークの構築
  • 起業家教育の充実

②資金供給の強化と出口戦略の多様化:

  • ベンチャーキャピタル(VC)などからのリスクマネー供給の拡大
  • IPOだけでなく、M&A(合併買収)なども含めた多様なEXIT手段の提供
  • 政府系ファンドによる支援

③オープンイノベーションの推進:

  • 大企業とスタートアップの連携促進
  • 大学発スタートアップの支援
  • 規制緩和など、スタートアップが事業を行いやすい環境整備

「2025年2月 スタートアップの力で社会課題解決と経済成長を加速する」の中身とは

経済産業省が2025年2月に発表した資料によると、スタートアップは経済成長のみならず、社会課題の解決にも貢献することが期待されています。

社会課題解決への貢献:

  • 少子高齢化、気候変動、地方創生など、日本が抱える様々な社会課題に対して、スタートアップの革新的な技術やビジネスモデルが解決策となる可能性
  • 例えば、AIを活用した介護支援、再生可能エネルギー関連技術、地域資源を活用したビジネスなど

経済成長への貢献:

  • 新たな市場の創出、雇用機会の増加、生産性の向上などを通じて、経済全体の活性化に貢献
  • 特に、ディープテック・スタートアップは、科学技術の進歩を加速させ、産業構造の転換を促す力を持つ

カーブアウトとは

カーブアウトとは、大企業などが、自社の一部門や事業を分離・独立させて、新たな会社を設立することです。

カーブアウトの目的:

  • 特定の事業に特化することで、意思決定の迅速化や経営効率の向上を図る
  • 外部からの資金調達を容易にし、事業の成長を加速させる
  • 従業員のモチベーション向上や、新たな人材の獲得

事業会社等が保有する革新的な技術を活用したカーブアウトによるディープテック・スタートアップ創出等促進事業とは

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、事業会社などが保有する革新的な技術を活用したカーブアウトによるディープテック・スタートアップの創出を促進する事業を実施しています。

事業の目的:

  • 大企業などに眠る優れた技術を社会実装につなげ、新たな産業を創出する
  • ディープテック・スタートアップの成長を支援し、日本の競争力を高める

事業の内容:

  • カーブアウトに関する調査、分析、事例紹介
  • カーブアウトを検討する企業への支援
  • カーブアウトによって設立されたスタートアップへの支援

現状と課題について

日本のスタートアップを取り巻く環境は、政府の強力な支援もあり、徐々に改善されつつあります。しかし、依然として以下のような課題が存在します。

  • 資金調達の難しさ: 特に、アーリーステージのスタートアップにとって、資金調達は大きなハードル
  • 人材の不足: スタートアップに必要な専門知識やスキルを持つ人材が不足
  • 大企業との連携の難しさ: 大企業とスタートアップの文化やスピード感の違いから、連携が進みにくい

その中で、Leading Startup Squareは、スタートアップのエコシステム形成を加速させることを目指したオープンイノベーションプラットフォームを2025年4月1日に開設しました。

その中心的な機能の一つとして、Slack上に構築されたオンラインコミュニティ「Leading Startup Square_Open Hub」があります。

Leading Startup Square_Open Hubの概要

機能:

  • スタートアップ、投資家、大企業、研究機関、支援機関など、スタートアップに関わる多様なステークホルダー間の交流と連携を促進するオンラインコミュニティ。
  • 情報交換、ネットワーキング、協業機会の創出を支援。
  • イベント告知、ピッチ機会の提供、支援プログラムの紹介など、スタートアップの成長に必要な情報へのアクセスを提供。

プラットフォーム:

  • Slack

リリース時期と背景にある課題

具体的なリリース時期については、公開情報から明確な日付を特定することが難しい場合があります。しかし、以下の情報から、その設立の背景にある課題と目的を推測できます。

背景にある課題:

  • 情報の分散: スタートアップ支援に関する情報が様々な場所に点在し、必要な情報にアクセスすることが困難。
  • ネットワークの不足: スタートアップ、投資家、大企業などの間で、十分なつながりが形成されていない。
  • 連携の障壁: 大企業とスタートアップの間で、文化やスピード感の違いから、連携が進みにくい。
  • 支援へのアクセスの不均衡: 地域や分野によって、スタートアップが受けられる支援に偏りがある。

Leading Startup Square_Open Hub設立の目的:

  • 情報集約と共有: スタートアップ支援に関する情報を一元化し、必要な情報に容易にアクセスできるようにする。
  • 多様なステークホルダー間の交流促進: オンラインコミュニティを通じて、参加者間の交流を活発化させ、新たなつながりを生み出す。
  • オープンイノベーションの推進: 大企業とスタートアップの連携を促進し、革新的な事業の創出を支援する。
  • 支援へのアクセスの均等化: オンラインで全国どこからでも参加できるコミュニティとして、支援へのアクセスの不均衡を解消する。

Leading Startup Square_Open Hubは、スタートアップを取り巻く様々な課題を解決し、エコシステムを活性化させるための重要なツールとして位置づけられます。情報集約、ネットワーキング、連携促進など、多角的な機能を提供することで、スタートアップの成長を強力に後押ししています。

スタートアップは、経済成長のエンジンとしてだけでなく、社会課題の解決に貢献する重要な存在として、その役割がますます期待されています。

しかし、資金調達や人材確保など、依然として多くの課題が存在するのも事実です。これらの課題を克服し、スタートアップがさらに成長していくためには、政府、大企業、投資家、そしてスタートアップ自身が一体となって、エコシステムを構築していく必要があります。

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執筆者

神戸 修

神戸 修(こうべ おさむ)

株式会社グレイス ゼネラルマネージャー

大阪学院大学 流通科学部流通科学科卒 学生時代より、就活・キャリア支援のサークルを立ち上げ人材ビジネス会社、給食会社にて法人営業、採用、広報業務に従事 アニュアルレポート、統合報告書の作成 東日本大震災等では現地の医療関連従事者の業務サポートを手がける

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